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講演「各国のウォーターフロント開発の現状と課題」

司会 次に、プログラムに従いまして、講演に入らせていただきたいと思います。最初の講演は、オーストラリア・シドニーのダーリングハーバー・オーソリティでダーリングハーバー・プロジェクトの計画に携わってこられました、ミス・ダイアナ・タルティーにお願いしたいと思います。
ダーリングハーバー・オーソリティーは、港湾を管理運営いたします通常のポートオーソリティとは若干異なる性格を持っておられます。シドニーのウォーターフロントプロジェクトを強力に推進するため、特別な権限を与えられた組織でございまして、どのような権限を与えられたのか、また、その効果等について、講演の中でご説明があろうかと思います。
では、ミス・ダイアナ・タルティーをご紹介いたします。

オーストラリア・シドニー

ダーリングハーバー・オーソリティー資産開発部長
ダイアナ・タルティー氏
1985年にダーリングハーバー・オーソリティーに入りまして、このマスタープランニングをしてまいりました。そして、公的なインフラや民間投資をしてまいりました。現在、州政府の投資は、1人に対しまして3ドルの収益を出すようになってまいりました。現在、大変面白い時期になってきておりまして、最終的な段階に差しかかっております。
シドニーは、2000年のオリンピックを開催することになっております。そして、ダーリングハーバーもオリンピックのスポーツ会場となります。私どもの展示会場、会議場で7つのスポーツ競技が行われます。ですから、すべての公共プロジェクト、また民間のプロジェクトも1998年が終わるころまでには完成する予定です。
シドニー、そして、ダーリングハーバーと申しますと、まず2つのことを忘れてはなりません。ダーリングハーバーは、私の知っているほかの日本のプロジェクトと違いがあります。まず、ダーリングハーバーというのはインナーハーバーです。ですから、娯楽、観光、教育、展示、会議場として、ほかのところの経験とは違う性格を持っております。バルチモアと似ておりますが、サンフランシスコやニューヨーク、東京のウォーターフロントとは性格が違います。
シドニーのもう1つの重要な要素は、初期に白人が定住して以来、ウォーターフロントは防衛目的に使われておりました。そして、この15年ほどでそれが国立公園に変わっております。ですから、ウォーターフロントでのオープンスペースを求めるという国民のプレ

 

 

 

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